ネット販売を敵対視しているだけでは、従来型ビジネスは生き残れない。
ネット販売にみずから参入し、デジタル・サイドに身を置くか、それともネット販売に負けない独創的なハイタッチの小売業を創造か。
小売業に限らず、多くのビジネスにとって、生き残りはこのふたつの選択肢の中に第一は系列問題である。
S銀行とSK銀行、M銀行、T海銀行とA銀行、あるいはD勧業銀行、F銀行、N興業銀行が合併するなど、いままでの企業グループを乗り越える動きが、まず金融界で発生した。
これは大変大きな出来事といわざるを得ない。
なぜなら、日本的経営の強みのひとつは「系列の結束力」にあるといわれてきたからだ。
しかし、グローバリゼーションと情報革命は系列の壁すら崩しはじめたのである。
インターネットを中心とする情報革命は、基本的にはネットワークでできあがるものである以上、タテ型の系列が強固に作られていればいるほど、ネットワークは作りにくくなる。
この点から見ても、系列が崩れはじめたのは評価すべき傾向である。
ところが、現在のところ依然として、企業グループ意識が残っているところが多い。
日本の企業は果たして系列や企業グループの枠組みを越えたオープン・ネットワークの世界に踏み出すことができるのか。
まだ明確な答えは出ていない。
大量生産のように規模を大きくすることによる利益が増大すること。
たとえば、自動車の累積生産台数が増加するに伴って、1台当たりの生産コストが下がり、収益が向上する。
いわゆる「シルバーストーン曲線」は、規模の経済の実証例として有名。
最近、さまざまな産業で大型合併が相次いでいる。
たとえば自動車産業ではKとBの合併、RのN産自動車への資本参加など、国境を越える大型の再編成が起こっているが、素材産業や半導体、自動車などの量産型産業では、大型合併による規模の経済追求は合理的選択といえる。
金融業界でも、情報投資が巨額化するにつれ、規模の経済を求めた大型合併が有力な生き残り戦略になってきた。
自動車産業では、部品のモジュール化(大手部品メーカーが関連部品を統合したユニット全体を生産し、納入する方法)、あるいは車体の統合など、国境を越えた形で部品の調達コストを徹底的に下げることが、競争力を維持するひとつの方策と考えられている。
マーケットがグローバル化している状況下では、全世界をカバーできる共通部品については、巨大再編による徹底的な規模の追求が求められるからである。
他方では「個人化」されたワンツーワンのサービスを提供する産業もある。
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